地震と観劇 | ■RED AND BLACK extra■舞台と本の日記

地震と観劇

東京都心では今夜、3回も身体に感じる地震があった。

下からだんだん「ぐらぐらぐら…」と突き上げてきてちょっと怖かったが、たまたま大勢でいたので心強かった。揺れたとき、お芝居を上演していた劇場もあっただろう。


私も、舞台を観ている間に地震にあったことがある。

昨日の誓いを破って申し訳ないのだが、レ・ミゼラブル2003年公演のときの話だ。今井バルジャンの回を観ていた。


「あとは、言うな。1500払おう~ 」  ぐらぐらぐら… ぐらりぐらり。


大きく揺れた。私が座っていた1階S席前方は、みな客席にとどまっていたが、後ろのほうでは席を立った人もいたらしい。確かに「ん、移動したほうがいいかな」と思うくらいの揺れだった。でも周りに合わせてなんとなくそのままにしていた。これって危機意識なさすぎだろうか…。


そのとき、舞台上で「取引」の場面はどうなっていたか。

リトルコゼット含め、全員が動揺せず、何事もなかったように話は進んでいた。テナルディエ夫妻がはけるころには、地震も収まっていた。


幕間に「地震で、お客さまにはごめ…(おそらく「ご迷惑」と言おうとしてやめて)、ご心配をおかけしました」という劇場のアナウンスがあった。舞台装置を点検していますのでご安心くださいとも言っていた。バリケードの部品が外れていないか、点検したのかな。


それにしても役者さんは、あのとき本当に気づかなかったのだろうか。あるいは、いつも盆が周る上で動いているから、少々の地震には動じないのだろうか。